肝臓病では栄養管理のはたす役割がとても大きいので消化の良い良質な食事を与えましょう。また、十分な栄養が取れるように成分を考えながらサプリメントで補うのもおすすめです

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更新日 2020/08/01

シニア犬・猫の肝臓ケアを考える

肝臓の役割

肝臓は最大の臓器で体の中の化学工場と呼ばれています。
・食事で摂った糖・脂質・タンパク質を分解
・体内で使えるように合成・貯蔵
・消化液(胆汁)の分泌
・有害物質の解毒
・ビタミン・ホルモンの代謝
・血液凝固にかかわる物質の産生
など、生命維持に欠かせない多くの重要な働きをしています。

肝臓の予備能力(余力)と再生能力は非常に高く、犬では1/2になった肝臓が約1か月で元の重量に戻るといわれています。そのため、機能が低下していても症状が現れにくく、肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれています。つまり、肝臓病の症状がみられた時にはかなり進行していることも少なくないのです。

肝臓病の症状

肝臓病は初期には無症状のことも多いです。一般的には、食欲の低下、元気がなくなる、体重の 減少、嘔吐、下痢、脱水などの症状がみられます。重症化すると、目や歯茎が黄色くなる(黄疸 )、お腹に水が溜まり膨らむ(腹水)、食後にふらついたり痙攣したりといった神経症状が起こる (肝性脳症)、血が止まりにくくなる(血液凝固異常)といった、肝臓病に特徴的な症状がみられ ます。

これらの症状がみられたら病気がかなり進んでいる可能性があり、命の危険があります。 食欲不振は肝臓病以外の病気でもみられる症状ですが、猫の場合には注意が必要です。とくに太っ た猫が食事をしなくなると、体脂肪が大量に肝臓に運ばれて蓄積し、肝リピドーシス(脂肪肝)に なることがあり非常に危険です。猫が1日以上食べない場合には、速やかに動物病院に相談しまし ょう。

肝臓の異常は血液検査で分かります。定期的な健康診断を心がけましょう。肝臓は再生能力が高い 臓器なので、早期に発見し適切なケアをすれば回復が期待できます。

肝臓ケアのポイント

生活:食後は安静に、ただし適度な運動を

肝臓病には安静が大事といわれてきました。吸収された栄養素を処理するために肝臓がフル活動 する必要があるので、食後の安静は大切です。しかし、過度の安静は体力や筋力、免疫力の低下を 招いてしまいます。

また、肝臓とともにアンモニアの解毒を行う筋肉の量が減少することで高アン モニア血症になったり、運動不足による肥満から脂肪肝になったりと弊害も大きいのです。むしろ 適度な運動が、肝臓の機能の回復には役立つといわれています。

栄養管理:肝臓をいたわる食事

食事でとった栄養素は、肝臓で処理されてエネルギーや体をつくるもとに変化します。しかし肝臓 病になると、吸収した栄養素をうまく利用できず、体が痩せてしまいます。そのため、十分なカロ リーや栄養素が摂取できるように、なるべく消化の良い、良質な食事を与えることが大切です。

タンパク質

再生能力の高い肝臓の再生を助けるためには、タンパク質は不可欠です。消化性の高い良質なタン パク質を、適正量与えることが大切です。猫は犬の2倍ほどのタンパク質を必要とします。猫の脂 肪肝の改善には、良質な蛋白質に加えアミノ酸のアルギニンとタウリンが重要です。

猫はアルギニンが欠乏するとアンモニア中毒になります。また、タウリンは胆汁の流れを改善して、肝臓 を回復させてくれます。肝臓の負担を和らげ、肝臓が解毒できなかったアンモニアによって神経症 状が起こる「肝性脳症」の発症を防ぐため、食事はなるべく少量ずつ、回数を増やして与えるほう がいいでしょう。

ただし、重度の肝臓病で、高アンモニア血症がみられる場合には、タンパク質を制限する必要があ ります。

糖質(炭水化物)

肝臓の再生と修復、そしてタンパク質からのエネルギー転化を防ぐため、十分量の炭水化物を与え る必要があります。

脂質

脂肪肝や脂質代謝に問題がある病気を伴う場合には、脂肪の制限が必要です。そうでない場合は 食事の嗜好性を高めエネルギー密度を上げるためにも、脂肪は中程度与えた方がよいとされてい ます。ただし、ジャーキーなどの動物性脂肪を多く含む食品は、酸化した脂肪分が肝臓に負担をか けるので、控えた方がいいでしょう。

食物繊維

食物繊維は腸管で産生されたアンモニアを捕らえて糞便中に捨てる作用があります。さらに、水 溶性食物繊維は腸内を酸性にしてアンモニアを結晶化し、アンモニアが血液中に吸収されることを 阻害するため、肝疾患の犬・猫に有益だと考えられています。

ナトリウム(塩分)

肝臓病になると腹水が溜まったりむくみやすくなったりするので、塩分の過剰摂取は避けましょう。

肝臓サプリ選び成分チェック

肝臓病では栄養管理の果たす役割が非常に大きいです。個々の状態に応じて、必要な栄養素をサプ リメントで補うのもおすすめです。

分岐鎖アミノ酸(BCAA)

体内で作ることができない必須アミノ酸のなかの、バリン・ロイシン・イソロイシンの3つを分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼びます。BCAAは筋肉でのタンパク質合 成を促す働きをもつ、筋肉量の維持に欠かせないアミノ酸です。肝臓が弱ってくると、肝臓が行っ ていた有毒のアンモニアの解毒を筋肉が代行します。

そのため筋肉の燃料のBCAAはどんどん消費 されてしまいます。したがって、BCAAを補給することは肝臓ケアに有用であると考えられます。 また、筋肉の減少が起こるシニア期には積極的にとることが望ましいでしょう。

S‐アデノシル-L-メチオニン(SAMe サミー)

必須アミノ酸のメチオニンと、筋肉を動かすエネルギー源となるATPの結合体です。サミーは動物のほとんどの細胞に分布し、特に代謝の活発な 肝臓には多く存在します。サミーは体内でグルタチオンに変化して肝臓の解毒作用を強力にサポー トするのに加えて、強い抗酸化作用と細胞膜の修復作用によって肝臓本体を守っています。

亜鉛

亜鉛には肝臓の保護作用があり、肝臓が繊維化するのを防ぐ働きがあります。慢性肝炎や 肝硬変の犬では肝臓の亜鉛濃度が低くなっていることもあり、その場合は摂取が必要です。また、 いくつかの犬種に特有の銅関連性肝障害でも、腸からの銅の吸収を阻害するために亜鉛の投与が勧 められています。

ビタミン

とくに肝臓で代謝される脂溶性ビタミン(ビタミンK、E)は、肝障害によって吸収不 足になるため補充が必要です。ビタミンKが不足すると、血が止まりにくくなります。また、ビ タミンEおよびCには強い抗酸化作用があり、肝臓の修復に役立ちます。本来犬や猫はビタミンCを 体内で作りますが、肝機能が低下しているときには不足することがあるため補充してあげましょう 。ビタミンB群も健常時に比べて吸収量が低下するため、強化した方がいいでしょう。

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